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国際取引における消費税

【コラム】

 国際取引に消費税が課税されるか否かは、とても複雑です。
 端的には、「国内取引=課税、海外取引=免税」です。
 税法上は、以下のとおり、「3つの例外(例外の例外の例外)がある」とご理解ください。

1 原則 課税 国内での資産譲渡・役務提供
2 例外 免税 海外に対する資産譲渡・役務提供
3 例外の例外 課税 日本に外国企業の支店等あり
4 例外の例外の例外 免税 支店等が取引に無関係

1 原則 -課税

 国内取引には、消費税が課されるのが原則です。
 つまり、事業者が、国内で資産譲渡・役務提供をする場合、原則として消費税が課税されます(消費税法2条1項9号、5条、6条1項)。

2 例外 -免税

 一方、海外取引では、例外的に消費税が免除されます。
 つまり、非居住者(日本国内に、住所・居所を有しない自然人や主たる事務所を有しない法人)に対する資産譲渡・役務提供は、免税となります(法7条1項5号、消費税法施行令17条2項7号)。

3 例外の例外 -課税

 ところが、外国企業等が日本国内に支店等を有している場合、消費税が課税されます。
 つまり、外国企業等(非居住者)が日本国内に支店・出張所等を有するとき、資産譲渡・役務提供がこの支店・出張所等を経由して行われたものと推定され、国内取引の原則に戻り、課税されます(消費税法基本通達7-2-17本文)。

4 例外の例外の例外 -免税

 さらに、外国企業等の支店等が日本にあっても、課税されない場合があります。すなわち、
① 外国企業との直接取引であって、日本の支店等が関わっておらず、かつ、
② 日本の支店等の業務も、その海外取引と無関係である場合には、海外取引として、消費税が免除されます(通達7-2-17ただし書)。

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