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レジリエンス・エンジニアリング(弾力性組織工学)

【コラム】

「レジリエンス・エンジニアリング」という考え方があります。航空や医療などの安全管理分野から発達した、安全工学や失敗学の概念です。いい和訳がないので、私は「弾力性組織工学」という訳をあてています。

20年くらい前に欧州で生まれ、日本でもこの10年くらい、じわりじわりと浸透しています。ミスが命取りになる航空・運輸・医療等の分野で特に用いられつつあります。このレジリエンス・エンジニアリングでは、人間がミスをするのは当然なので「ヒューマンエラーは罰しない」と考えます。

この「エラーは罰しない」という考えは、ミスを隠す/ごまかす文化を失くすために役立つので、もっと一般的に、コンプライアンス管理にも応用されるべきと考えています。

このレジリエンス・エンジニアリング(弾力性組織工学)を簡単に説明することは難しいのですが、ポイントは、ミス(失敗)を責めるのではなく、ミスから学ぶ、という概念です。会社組織において他責的になるのではなく、失敗やヒヤリハットを前向きに「財産」と考えます。

レジリエンス・エンジニアリングでは、「安全」を従来型のSafety I(セーフティ・ワン)と新しいSafety II(セーフティ・ツー)に2分類します。それぞれ以下のように定義できます。

Safety I:定められたことを定められたとおりに行うことで確保される安全
Safety II:変化する現場の状況に合わせて対応することで達成される安全

コンプライアンスを「決まりを守る」ものとして受け身的に捉えるのではなく、その場その場で自分で自律的に考える「インテグリティ」の概念を私は重要だと思っています。この受動的なコンプライアンスと能動的なインテグリティの違いが、レジリエンス・エンジニアリング(弾力性組織工学)におけるSafety I とSafety IIの違いにそっくりなのです。

そのため、レジリエンス・エンジニアリング(弾力性組織工学)の理解が、多くの企業が抱える「コンプライアンス疲れ」「コンプライアンスの病理」の解決にも役立つと思っています。

レジリエンス・エンジニアリングにさらに興味がある方は、芳賀繁『失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ』がお勧めです。

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【コラム】

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【コラム】

トランスペアレンシー・インターナショナルによる腐敗認識指数(CPI)の2021年版が,2022年1月25日に発表されました。
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